平家物語

祇園精舎の鐘の声…。儚く、美しく、そして激しく「平家物語」を演じきった邦楽アルバムの名盤。
筑前琵琶旭会総師範の後継者として幼い頃から琵琶に親しみ、宝塚歌劇団でトップスターとして活躍した上原まりがライフワークとして取り組む、自ら作曲した平家物語の世界。
（2）「平家栄華」と（3）「南都炎上」は、琵琶の演奏のみ。

上原まり（うえはら まり）プロフィール
琵琶演奏家。神戸市出身。
筑前琵琶旭会総師範、二世柴田旭堂の一人娘として、幼い頃から琵琶に親しみ、後継者として「柴田旭艶」の名を持つ。高校1年で東京新聞主催邦楽コンクール琵琶部門3位入賞（最年少受賞）するなど非凡な才能を育む一方で、憧れていた宝塚歌劇団への入団を果たす。宝塚歌劇団入団後は娘役のトップスターとして活躍。特に「ベルサイユのバラ」のマリー・アントワネット役での名演は今も語り告がれている。1981年、宝塚歌劇団を退団後は琵琶奏者として活動を続けている。「平家物語」「源氏物語」、又は源平の女たちを描いた「源平女人抄」など、自ら作曲した作品を演奏。ステージを中心に全国で公演している。『瀬戸内寂聴訳源氏物語』朗読シリーズにも挑戦し、常に琵琶の新しい魅力を追求し、その普及に意欲を燃やしている。
平成15年度文化庁長官表彰、松尾芸能賞（伝統芸能優秀賞）、神戸市文化奨励賞、神戸新聞平和賞、AVATVグランプリ等、数々の受賞歴を持つ。京都造形芸術大学芸術教育教養センター客員教授も務めた。2018年逝去。